こんな方におススメ
おススメ度:★★★☆☆
アイドルが好きな方、芸能界のお仕事に興味のある方。
「B-PROJECT~鼓動*アンビシャス~」あらすじ
業界大手のレコード会社「ガンダーラミュージック」に、新人A&Rとして入社した澄空(すみそら)つばさ。
つばさが担当することになったのは「キタコレ」「THRIVE(スライヴ)」「MooNs(ムーンズ)」、3つの男性グループからなるアイドルユニット「B-PROJECT」だった。
まだまだ駆け出しの「B-PROJECT」飛躍のため、慣れない仕事ながらも、つばさは日々奮闘するのだが次々とアクシデントに見舞われ・・・!?
Bプロをひとつに―。ひとりの新人A&Rが紡いだ絆
「B-PROJECT~鼓動*アンビシャス~」では、芸能界を舞台にしたアイドルたちのサクセス・ストーリーが描かれている。
ただ、他の作品と少し違うのは、「B-PROJECT(以下Bプロ)」自体はすでにデビューしているユニットで構成されている点だ。
つまり、いろんな企業の担当者が集まってプロジェクトチームを組んでいるようなものなので、風通しはイマイチだし、仲間意識も希薄。悪く言えば、寄せ集め。
そのせいか、プロジェクトに参加している当の本人たちがBプロというユニットに対して懐疑的という、なんとも微妙で危ういところが出発点なのだ。
そこに現れたのが、本作のヒロイン・新人A&Rの澄空つばさ。
A&Rの仕事は、レコード会社で新人アーティストの発掘から育成、加えて楽曲の手配と多岐に渡る。アーティストのマネージメントを取り仕切るイメージだろうか。
つばさの登場によって、少しずつまとまり始めるBプロ。やがて、メンバーたちは同じ夢を共有するようになっていく。
A&Rとしては素晴らしい成果なのだが、実はつばさ本人にはさほど目立った活躍シーンはない。裏方だからかもしれないが、個人的にはもっと活躍するところを見せてほしかった。
つばさについては、異例の人事と言われていることや、前職がCDショップ店員ということから考えて、音に対する感性を買われてヘッドハンティングされたものと推測できるが、それでも彼女にとって芸能界なんていうのは右も左もわからない世界。実際、入社直後のつばさはオタオタしまくっている。
それでも自分の仕事に前向きに取り組み、決してめげないところは、つばさの良いところ。だけど、その原動力は「Bプロの魅力をもっとたくさんの人に知ってもらいたい」という熱い思いであることは忘れてはいけない。
Bプロがまとまっていった理由を考えるとき、それはつばさの思いに応えようとしたメンバーたちの「プロの意地」があったんじゃないかと思うのだ。
それと、本作を語るうえで欠かせないのは、毎回必ず起きるアクシデントだ。
それもそのはず。みんなでアクシデントを乗り切ることで、絆が深まっていくのだ。アクシデントがなければ、話が進まない。
そしてこのアクシデントがちょっとおかしくて、雑誌編集長との軋轢のような芸能界ならではのものから、漂流や記憶障害、陰謀まで実に多様だ。中には、サルによる携帯強奪事件という、ギャグとしか思えないような展開もあるくらい。
ギャグといえば、やけにヌーディなのも笑ってしまった。なんのサービス??
カレーのCMで裸で温泉って、個人的にはどうかと思う。ギャグだよね、これ。
そんなわけで、全体的には楽しめたのだが、終盤が駆け足すぎて、いろいろと謎を残したまま終わってしまったのがとても残念。消化不良でいけない。
詳しい内容は控えるが、ばらまかれた伏線が何も回収されずに放映終了してしまったのは残念。
第2期を期待させると言われればそれまでですが、それならせめて、「to be continued」としてほしいところだ。でなければ、回収しきれない伏線はやめてほしい・・・。
2019年、続編となる「B-PROJECT~絶頂*エモーション~」が放映され、謎は解明されました!
澄空つばさ
澄空つばさは、本当によくがんばっていた。
最初の頃こそキラキラのアイドルにタジタジだったものの、Bプロメンバーを商品としてでも男性としてでもなく、ひとりの人間として見て、しっかりと向き合っているところも好感がもてる。
新しい職場で、ほとんど何も教えてもらえない中、仕事を丸投げされる・・・ひどいブラック企業だなと思ったら、その辺も伏線だったのには驚いた。