ストーリー
星奏学院 普通科2年の日野香穂子は、ある日、学院に住む音楽の妖精・リリに見出され、誰でも奏でることができる「魔法のヴァイオリン」を託される。
さらには、魔法のヴァイオリンで学内音楽コンクールにまで挑むことになってしまった香穂子だが、コンクールに出場するメンバーは香穂子を除き、みな音楽科のエリートばかり。
香穂子を取り巻く恋、友情、そしてコンクールの行方は・・・?
【感想】好きだからこその苦悩・・・魔法のヴァイオリンがもたらした試練
「金色のコルダ」がきっかけで、ヴァイオリンを習い始め、早10年。
コルダに出会わなければ、ヴァイオリンに触れることなく、弾くことの大変さも楽しさも知ることなく、私の人生は終わっていた――そう考えると、とても大切で思い出深い作品です。
実際に弾いてみると分かるのですが、ヴァイオリンはとても難しい楽器です。
いろんな楽器があって、どの楽器にもそれぞれの難しさはあると思いますが、フルートとヴァイオリンを同時に習い始めた友人いわく、ヴァイオリンは難しすぎる・・・とのこと。私もそう思います。
そんなヴァイオリンを誰にでも弾けるようにしたのが、「魔法のヴァイオリン」です。
音楽の妖精は、普通科の香穂子がヴァイオリンを弾くことで、音楽は誰にでも楽しめるものであることを訴えたかったわけですが、香穂子に与えられた舞台は音楽に優劣をつけて競い合う「音楽コンクール」でした。
嫌々ながらも、前向きな香穂子はヴァイオリンに夢中になっていきます。
そして、そんな香穂子に他のメンバーは心惹かれるようになります。
だけど、普通科の香穂子は知らなかったんです。
音楽科の生徒たちが、どれほど音楽に対して真剣なのかを。
コンクールを通じ、彼らと距離を縮める中、香穂子は彼らの本気に触れることになります。
そのとき、香穂子は自分が嘘をつき、ズルをしている負い目に苦しむのです。
もとは乙女ゲームだし、音楽家として将来有望な個性派美形キャラが揃っているのでトキメキもありますが、作品自体の内容はとてもシビアだと思います。
香穂子の苦しみが、見ていてとてもつらい。
音楽はみんなで楽しめればいい。
音楽は努力に努力を重ねて、自分の理想とする音に近づけるべきだ。
そのどっちも間違いではないと思うんですよ。
ただ、魔法のヴァイオリンの存在によって、香穂子には特別な最短ルートがお膳立てされてしまった。香穂子が悪いわけではないけど、そのことに罪悪感を感じてしまう気持ちはよくわかります。
妖精や魔法のヴァイオリンを自分を苦しめるものとして嫌いになれれば楽なんでしょうけど、嫌うどころか、香穂子はヴァイオリンのことが大好きになっちゃうんですね。だから余計につらいんです。
だけど、その苦しみを乗り越えて、真剣にヴァイオリンと向き合う香穂子はほんとスゴイし、事情は知らなくても、そんな彼女を心配して支えようとするメンバーたちにも心打たれます。
【恋キャラ紹介】月森 蓮
【月森】練習の前に、少しいいだろうか。今日はバレンタインだろう。たまには俺から君に贈り物をと思って選んだんだが…。……こんなタイミングで渡してすまない。君の反応が気になって、とても演奏に集中できそうになかったんだ。#ネオロマバレンタインセール pic.twitter.com/3px8skx59r
— 「金色のコルダ」シリーズ(公式) (@corda_official) 2019年2月14日
誰にしようか、迷いました。何せ美形キャラ揃いなので。
ですが、ここはあえて月森蓮で。というのは、私がヴァイオリンを始めるきっかけをくれたキャラだから。
月森くんはクールな美形ヴァイオリニスト。
音楽に関しては超ストイックで、自分に対しても他人に対しても厳しいし、自分の意見ははっきり口にします。友だちはおらず、敵の多い人です。
最初は香穂子のことも軽く見て、いちいち「君は音楽に対して真剣じゃない」みたいなことを言っていましたが、香穂子の前向きで素直な姿勢や、ヴァイオリンを好きな気持ちが伝わり、だんだん良い雰囲気に。
ヴァイオリンの腕はすごいのに、ほかのことはまるっきりダメなところも、月森くんらしくて好き。
レンジとオーブン間違えて丸焦げってどういうこと・・・!?
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作品情報
作品名 | 金色のコルダ~primo passo~(全25話) |
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原作/原案 | コーエー |
製作年 | 2006年 |
おもなキャスト | 日野香穂子:高木礼子 月森 蓮:谷山紀章 土浦梁太郎:伊藤健太郎 志水桂一:福山 潤 火原和樹:森田成一 |
評価 | [評価] |