アニメ「DIABOLIK LOVERS」は、ヒロイン・ユイとドSヴァンパイア兄弟たちを描いた作品。(ただのヴァンパイアではなく「ドS」が付くのがポイント)
アニメのほか、シチュエーションCDやゲームなど、マルチメディアコンテンツとして展開されている。
好き嫌いがやや分かれる作品だが、あやしげな雰囲気に「はまる」かも・・・しれない。
こんな方におススメ
おススメ度は★★☆☆☆
危険でサディスティックな恋に興味のある方、イケボが好きな方。
ただし、ゲームとは異なり、アニメ版は恋愛要素は弱め。人を選ぶ作品なのでおススメ度は低めにしました。
「DIABOLIK LOVERS」あらすじ
父親の海外転勤を機に、逆巻(さかまき)家に居候することになった小森ユイは、見目麗しい6人の兄弟と同居することになる。
しかし、彼らの性格は最悪で、その正体はなんとヴァンパイア。
父親との連絡手段は絶たれ、危機的な状況の中、ユイは彼らと生活を共にする。
右も左もヴァンパイア――テーマは吸血という名のエロスなのか・・・?
ビジュアルはきれい。特に、坂巻家のヴァンパイアはとても美麗に描かれている。彼らにはイケメンという表現より、美麗のほうがしっくりくる。
そんな彼らによる、吸血シーンがめちゃくちゃエロい。
ヴァンパイアものなので当たり前かもしれないが、ストーリーの核は「吸血」かと思うほど、とにかく血を吸うシーンが多い。
坂巻家の兄弟たちは、ユイを押し倒したり、壁に押し付けたり、実にさまざまなシチュエーションで血を吸いまくる。吸う場所も首すじから、腕、鎖骨、内もも等々、バラエティ(?)ゆたかだ。もっとも、人間は全身に血管が張り巡らされているわけだから、どこに牙を立てても違いはないのかもしれない。
ユイが痛がったり嫌がるのなんてまったくおかまいなしどころか、むしろそれを楽しむドSヴァンパイアたち。ドSを通り越して残虐。なのに、エロスを感じるこの不思議。
吸われるほうのユイは「血をありがとう」と感謝されるどころか、「エサ」呼ばわりされ、泳げないのにプールに突き落とされ、寝室には勝手に入られ、まったくもってひどい扱いしか受けていない。
人権なんて言葉は皆無。
血を吸われすぎて貧血気味のユイにクランベリージュースを飲ませるシーンはあるものの、そんな気遣いよりも休ませてあげて!と思わずにはいられない。
いえね、これほど良い人が出てこないというか、ひとでなしばかりの作品ってあまり見ないので純粋にビックリした。もっとも彼らは「人」ではないのだが。
作品は違うが、『黒執事』の悪魔さんのほうが断然紳士的。
正直、はじめは「これは無理かも」と思ったのだが、吸血シーンと声優陣の色っぽい声、それにドSヴァンパイアのビジュアルにすっかりノックアウトされてしまった・・・。Mっ気はないんですけどね。
回を進めるうちにだんだん嫌悪感が薄れ、吸血シーンを受け入れてしまっている自分がちと怖い。。
ヴァンパイア・エロスは半端ない・・・。
なんだかんだでゲームも買っちゃったし。じわじわ~っと徐々に人の心を蝕んでくるような作品だった。
ちなみに本作は乙女ゲーム(恋愛シミュレーション)が原作だが、テレビアニメに関しては恋愛ものかと聞かれると、微妙だ。
ストーリーはやや単調
とにかく吸血シーンが多く、ストーリーは単調。
恐怖におびえるユイに近づく⇒逃げようとするユイを押さえつける⇒無理やり吸血
坂巻家の兄弟は6人なので、このくだりは最低6回おこなわれることになる。(ときに複数人もあり)
ただ、本作は全12話ながら、1話15分なので間延びするほどではない。また、中盤以降は、彼らの生い立ちやユイの秘密なども描かれ、物語は少しずつ動き始める。
共通の敵があらわれ、ユイが危険な状態になると、彼らはユイを案じて助けようとする。序盤のユイの扱いを考えたら、ものすごい進歩だ。
ここらへんで、ようやくユイがヒロインぽくなり、ドS兄弟たちが急に良い人っぽく見えてくるのだが、ここで疑問が。
彼らはユイ(の血)を独占したいだけで、必ずしも「ユイのため」ではないのでは・・・?
そう考えると、あまりほだされてもダメかもしれない・・・。