アニメレビューを中心とした個人ブログ。感想には一部ネタバレが含まれます。(旧:恋キャラ アニメレビュー)

アニメ「黒執事 Book of Circus」全話感想

黒執事 Book of Circus 感想

ストーリー

イギリス国内では、サーカス団の移動とリンクするように子どもが消える事件が多発していた。

その調査のため、団員としてサーカス団に潜入した、セバスチャンとシエル。

一見、家族のように仲が良く、楽しげな雰囲気のサーカスの団員たち。しかし彼らには秘密があり・・・。

【感想】人はエゴの塊か?悪魔より恐ろしい人間の性

『黒執事 Book of Circus』は稀に見る極上のアニメ作品でした。作画の美麗さはもちろん、音楽、演出どれをとってもよかったです。

こわいもの見たさでつい覗きたくなるような、にぎやかなのに怪しげなサーカス独特の雰囲気にもあっという間に引き込まれてしまいました。

気になる前作との関連ですが、『黒執事』『黒執事II』との繋がりはほとんどありません。また、登場人物についてはセバスチャンがさりげなく説明してくれるので、黒執事初心者の方でも楽しめるかと思います。

ただし、展開はかなりダーク。そしてヘビーなので要注意。個人的にはシリーズの中では一番へこみました。

冒頭で書いた通り、よくできた作品ではあるのですが、繰り返し観るのは正直キツイです。

人間の傲慢で愚かで浅はかで身勝手な狂気が、めちゃくちゃ怖い。人間が持つ恐ろしさは悪魔の比ではないかもしれません。

自分や家族を守るためなら他人を犠牲にする。平気で嘘をつく。そんな人間の弱さ、醜さ、脆さ、残酷さがかなりこたえました。

サーカス団の人たちだって、本当はみんな悪い人じゃない。身体的なハンデを背負いながらも、仲間と支え合い、頑張って生きている人たちです。それなのに、自分に言い訳しながら、他人を犠牲にし、踏みつけにしていた。――すべては仕方のないことなんだと。

だけど、いくら言い訳したって、美化したって、自分を取り巻く世界以外はどうなろうと関係ない。そう思っていることには違いはないんです。

そして、程度の差はあれど、それは彼らに限った話ではないからこそ切ないし、人間はこわいと思わせるのです。

『僕にもあいつらと同じ醜い中身が詰まっている。これが人間なんだ、人間なんだよ!』と叫ぶシエルに、驚いたように目を見開くセバスチャン。きっと悪魔というのはもっと単純で純粋なのでしょう。

シエルには甘えられる親も、親戚もいません。気を許せる友達も。そんなシエルが、セバスチャンに向けたこの言葉がとても印象的でした。シエルにとっては、いずれ自分の魂を喰らう悪魔だけが、自分をさらけだせる唯一の相手なわけです。

それにしても、ダークなだけでなく、かなり後味も悪かったですね。見ごたえのある作品でしたが、やるせなさが残る作品でもありました。

前半のサーカス団に馴染むのが妙に早いセバスチャンと、不慣れなことばかりでおたおたするシエルは楽しかったですが、そこから闇に転落していくような物語の展開に唖然とするとともに、作品の醍醐味がありました。

腐女子人気が高いといわれる黒執事ですが、本作については、その手の甘やかさはなく、シビアな現実が人を狂わせていくさまが描かれています。

【恋キャラ紹介】セバスチャン&シエル

後味の悪さはありますが、恋キャラはやはりシエル&セバスチャンでしょう。彼らには不釣り合いなサーカス団の団員姿が新鮮でした!

シエルはぼっちゃんらしく、運動神経ゼロ。新人のお仕事である「まかない」のほうもてんでダメ。ぼっちゃんにとっては、良い社会経験になったのではないでしょうか。

そしてセバスチャン。あなたは人間業とは思えないスゴ技を披露しすぎ!(人間じゃないけど)
もはやサーカスとか雑技団とかのレベルじゃないです。

そしてそして。セバスチャンがシエルに意地悪したり、ときに甘やかそうとしたり。アメとムチ使って一体何がしたいんだ! と突っ込みたくなりました。

彼なりに悪魔の本能と執事の美学で揺れていたのかもしれません(笑)

作品情報

作品名黒執事 Book of Circus(全10話)
原作/原案枢 やな(掲載 月刊「Gファンタジー」スクウェア・エニックス刊)
製作年2014年
おもなキャストシエル・ファントムハイヴ:坂本真綾
セバスチャン・ミカエリス:小野大輔
ジョーカー:宮野真守
評価★★★☆☆

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